QC検定(品質管理検定)の受検をお考えのみなさま、次のような疑問や悩みをお持ちではないでしょうか。
- いつ頃から本腰を入れて勉強すれば良いの?
- 試験までの残り期間に対する完成度の目安を知りたい
- そもそも周りはどんな計画で勉強しているの?
試験勉強は孤独な戦いです。
誰かが代わりに勉強してくれるわけでもないし、最後はすべて自己責任として結果が自分に返ってきます。
特に、資格取得を目指す同志や合格者の先輩が周りにいない場合には、相談相手すらおらず、黙々と自分なりの計画を立てて進めるしかありません。
勉強の計画の立て方や知識の吸収率は人それぞれです。
ただ、一例として、合格者の学習プランや受検までの道のりにおける各ステップでの心境を知っておくことは、ご自身の計画を見つめ直すにあたって参考になるかもしれません。
私はQC検定の勉強を半年前から本格的に始め、1級・2級併願で幸いにも一発でどちらも合格することができました。
この記事では、QC検定取得までの道のりとして、知識レベルの到達度とその時々の心境、試験勉強を通じて得られた教訓を時系列に沿って紹介しますので、少しでもご参考になればうれしいです。
得られた教訓
最初に、実体験に基づいて得られた主な教訓をまとめます。
- 早いうちに目標の壁の高さを知ろう
- いきなり各論に入らずに全体計画から
- 教材選びが命、効率重視も選択肢のひとつ
- 参考書を読み終えたらノートに要点を集約すべし
- 中途半端な理解は禁物!過去問から基礎を叩き直そう
- 本番想定で解く順番を決めておこう
- 記述ストーリーの「ひな型」を用意しよう
- 「捨てる」勇気を持っておく
以降で、ひとつずつ詳しく紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
受検までの道のり
試験まで残り9カ月 ~敵前逃亡~
通常、QC検定の受検申し込みは、試験の3カ月前ごろに開始されます。
また、QC検定は半年に一度、3月と9月に開催されます。
つまり、9カ月前というのは、私が試験に合格した開催回のひとつ前の申し込み時期にあたります。
この時、2級受検を申し込むべきか、次回に回すべきか、まさに悩んでいる最中でした。
もちろん個人差はあれども、元々、品質管理の予備知識は多少あったことから、3カ月程度で何とかなるのではないかと根拠のない自信が後押しをしていたのです。
早いうちに壁の高さを知ろう
とりあえず、いずれ必要になるので2級の過去問を購入し、パラパラと眺めて雰囲気を見てみました。
すると、統計的検定、実験計画法、回帰分析など、なんと出題範囲の広いこと・・まったく太刀打ちできないことに気づいたのです。
私が自分なりに診断した知識レベルの完成度のイメージです。Maxの100%は合格を確信できるレベルとしています。
ちなみに、この段階では1級受検はまったく頭の中に構想として描かれていない状態です。
細かいスケジューリングをせずとも、仕事の合間に勉強して3カ月で試験をクリアすることは直感的に無理なことが理解できました。
さすがに、受検費用をムダに捨てるわけにいかないので、この回は見送ることを決意しました。
残り6カ月 ~ようやく一念発起~
さて、プラス半年の猶予ができたところで、これまた勉強を先送りにしてしまい、気が付けば残り6カ月にさしかかっていました。
ひとつの試験に向けて9カ月間も勉強を継続することは、かなりの精神力が必要ですね。
どうしても差し迫った感がなく身が入らない状態で、結局のところ残り9カ月の時点と比べて、知識レベルとしては全くステップアップしていませんでした。
当ブログの運営は熱心に継続していましたが、QC検定の出題範囲でいうと当時はごくごく一部に限ったテーマを深堀した内容だけで、受検対策を兼ねているとは言えない状態でした。
ただ、さすがに危機感は感じており、このままの生活を継続すると完全な二の舞になるので、いよいよ本格的に勉強することを決意したのです。
そして、どうせ受けるなら目標レベルは高い方が良いと考え、1級と2級の併願にチャレンジすることにしました。
幸いにも平日は毎日30分から1時間ほど、休日は2~3時間ほど、ブログを書く習慣だけは定着していたので、ブログにかけていた時間の大部分を勉強に充てることにしました。
いきなり各論に入らずに全体計画から
さて、勉強を始めると言って、いきなり参考書の1ページ目から読み始めていませんか?
「木を見て森を見ず」いう諺(ことわざ)があるように、全体像を把握していないと、何をどのペース配分で学習すれば良いのか分かりません。
参考書を最初からじっくりと読み進めて知識を積み上げていき、気づいたときには試験まで時間がなくなっていたという事例も少なくないと思います。
そのため、まずは現状の自分の知識レベルと目標とする到達レベルとの乖離、さらには試験までの残り期間から勉強の計画を立てるようにしましょう。
私は併願受検のため、2級の基礎知識を叩き込んだ後、1級の基礎知識の習得と2級の過去問を並行して進めましたが、例えば2級を単独で受ける場合の計画の例を以下に示します。
つまり、ゴールから逆算して週あるいは月単位の到達目標を決めて、小さいステップで具体的な目標を一つずつクリアしていくことが、着実なレベルアップとモチベーション維持に繋がるのです。
教材選びが命、効率重視も選択肢のひとつ
教材選びもまた、試験の運命を大きく左右します。
自分の性格(能動的 or 受動的、コツコツ派 or 効率重視?など)、時間的、金銭的余裕に応じて、選択肢となり得る教材の種類が変わってきます。
自分のタイプに合わない、または効率が悪くてペース的に間に合わないなど、教材選びを間違えると、計画通りに知識レベルを向上させることができません。
せっかくお金を払って教材を買うのであれば、自分に適したものを最初から選びたいですよね。
以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
残り4カ月 ~知識の地盤づくり~
【2級対策】
試験まで残り4カ月にさしかかったところで、2級の参考書を一通り読み終えました。
比較的すんなりと理解できた項目、意味が理解できない項目、読んですぐに頭から抜けた項目、いろいろあります。
ただ、全体的に目を通したことで、苦手分野や不明点が明確になり、次のステップに向けて着実にレベルアップしたことが自分でも感じ取れました。
やはり、潰すべき項目が見えているのと見えていないのとでは、漠然とした不安や計画の見直しを図る上で、全然違ってきます。
【1級対策】
2級に注力のため、あまり進捗なし。
参考書を読み終えたらノートに要点を集約すべし
参考書を「読む」こと、「理解する」こと、「定着して使いこなせる」こと、「実際の試験レベルで使いこなせる」ことは、それぞれ全く異なります。
いざ実践して過去問を解いてみると、参考書を読んで理解したつもりでも全く歯が立たないことに気づきます。
そんな場合に、いちいち参考書に立ち戻っていては、膨大なページの中から自分の理解の足りない部分を探し出すのに、時間を要します。
そのため、参考書を読んで得た公式やキーワードをノートにメモすることをおススメします。
非常に原始的ですが、手で書くことで記憶力の定着に繋がりますし、要点だけコンパクトにまとめれば、広い出題範囲をさらっと復習するのにも時間を要しません。
私自身も、B5のノートに1級と2級の出題分野の公式や用語を全て集約して、コンパクトに1冊だけにまとめました。
その代わり、この1冊を使って毎日繰り返し目を通し、そのうちページの配置が頭に焼き付くくらいまで何度も何度も覚え直しました。
とにかく、QC検定では大問1つを最初の設問から落とすと、合格の可能性は限りなく低いものとなってしまいます。
つまり、苦手分野を残してはいけないことを意味しており、出題範囲の全体にわたって知識を定着させることが必須というわけです。
不明点は聞くかコツコツ調べるしかない
参考書を読んでも理解しきれない部分が出ると思います。
そして、この不明点を解消する作業に結構な時間がかかるのです。
私自身、ひとつの問題の解き方を調べるために、丸一日を費やしたこともありました。
疑問点が明確でも、欲しい情報がすぐに得られず、試験まで時間がない中で悶々と色んなサイトを調べるのは、大変ストレスに感じることと思います。
そのため、まだ時間的・精神的に余裕のある段階でじっくりと理解を深めるようにしておきましょう。
おすすめ参考書
個人的には、問題集付きの参考書はあまりおススメしません。
例えば、章ごとに練習問題として理解度を確かめる形式が多いですが、やはり過去問とは問題の構成が異なり、練習問題が解けたからと言って、過去問のトレーニングにはならないからです。
また、コンパクトな参考書も一見シンプルな構成であるため、短期間で学習できそうな雰囲気がありますが、結局のところ細かい解説が割愛されている場合があります。
そのため、私のおススメは、問題を解くトレーニングは過去問を繰り返しこなすことに集中し、参考書は教科書としての役割で出来るだけ内容が充実したものを選ぶことです。
ずばり「教科書」と名の付く参考書、私の知る範囲ではもっとも内容が充実した一冊です。
1級に関しては教科書シリーズがなく、次に内容が充実したおすすめのシリーズは以下の一冊です。
もちろん、2級、3級バージョンもおすすめです。
残り3カ月 ~定着度の実力診断~
さあ、残り3カ月。いよいよ受検申込みの時期が来ましたね。
前回は敵前逃亡で受検せずに終わってしまいましたが、今回は気合十分で申し込み開始当日に併願で予約しました!
もう腹をくくったので、あとは本番に向けて突き進むのみです。
【2級対策】
さて、勉強の進捗に関しては、参考書の知識がある程度定着したので、ここから過去問を実際に解く作業に移りました。
いざ、一問目から問題文を読み始めたところ、二項分布とポアソン分布に関する問題。
もちろん勉強済みの範囲でしたが、はてさて公式が正確に思い出せず、頭の中が真っ白に・・。
選択肢から候補を絞ろうと見たところ、大変紛らわしい似た選択肢がたくさん。
これほどまでに解けないものかとビックリするくらい、何も解けませんでした。
結局、一回分の問題を全て解くのを諦め、大問一つずつに対して順番に答え合わせをしながら、進めていきました。
確か、正解率は半分に満たなかったと思います。
そして、ここから以下の流れで一つずつ基礎を叩き直すことにしたのです。
①:間違った問題の解説を読んで理解する
②:問題を解くために必要な定義、公式をメモする
③:もう一度、自分で一から解き直す
【1級対策】
また、1級の勉強についても、この辺りから本格的に参考書を読み進めました。
1級の問題は、2級よりも大幅に出題分野が広く、さらに本質的な理解度も格段に高いものが求められます。
そのため、この段階で1級の過去問を解くことは無謀に近く、まずは参考書の内容を理解することに徹しました。
そろそろ過去問に着手 まずは焦らず1回分
過去問は実践問題の一番良い教材です。
1冊分(2級の場合6回分)やってみると分かりますが、だいたい同じような問題構成で、出題者が問うている意図や引っかけの選択肢など、共通的な傾向が見出されます。
早く何年分もやって、問題に慣れたい気持ちは理解できますが、2~3回分は本番さながらの模擬試験用として残しておいて、1回ずつを丁寧に解いて出題意図や重要ポイントを読み取ることに注力しましょう。
中途半端な理解は禁物!基礎を叩き直そう
3級までと異なり、2級・1級では中途半端な理解では正解の選択肢にたどり着きません。
似たような選択肢が多く、特に1級では消去法から導き出せる可能性はほぼゼロと言えるでしょう。
そのため、例えば統計的検定の式の構造、分散分析表の計算の意味など、本質的な理解に努めましょう。
実際に過去問をやってみると、理解度の足りなさに気づけるものです。
そして、理解不足の項目はピンポイントで復習するのではなく、周辺知識とともに幅を広げることを意識しながら定着を図りましょう。
例えば、区間推定や統計的検定は基本的に全て同じ式の構造から定義されています。
問題例が母分散の検定だったとしても、式構造をきちんと理解すれば、検定・推定のどんな問題が来ても対応することができます。
残り2カ月 ~ここが勝負!一気に完成度アップ~
天王山といっても過言ではない、地盤固めの踏ん張りどころ、ここで諦めないことが数カ月後の勝敗を大きく左右します。
【2級対策】
過去問1回分で問題構成が理解でき、さらに周辺知識とともにレベルアップを図ることができたら、続けて2回分、3回分と解き進めていきます。
すると、問題の当たりはずれもありますが、正解率が少しずつ上がっていく成果が見て取れました。
最初は50%未満だったのが、60%、70%と結果に表れてきたのです。
やはり、1回分を解くごとに地盤固めするフローを繰り返すことで、対応力が格段に向上することが感じられました。
【1級対策】
そのころ、1級の対策ではようやく参考書を読み終わり、2級と同様に過去問を少しずつ解き始めます。
当然、結果はボロボロ、併願で申し込んだことを後悔するくらい壊滅的な出来でした。
2級対策に遅れること1カ月、実験計画法、重回帰分析など、あらためて地盤を固め直す日々が続きます。
試験時間を意識しよう!でも焦らない
残り2カ月にもなると、そろそろ試験時間を意識したスピード感を養うことが必要です。
とにかく、2級も1級も試験時間が足りません。
悩んでフリーズしている暇はなく、時間内めいっぱい解き続けるしかありません。
私がやっていたのは、過去問を解く上で、大問ごとに要した時間をメモしたことです。
例えば、大問1では5分、大問2では10分・・と記録しておくと、あとで答え合わせをしたときに、自分の苦手分野が分かりやすくなります。
ただし、いきなり焦る必要はありません。
最初は所要時間を記録することだけを意識し、慣れてきたら時間を見ながら問題を飛ばすなど、徐々に実践に近い形に調整していけばよいです。
過去問から出題傾向と弱点を分析しよう
過去問を解いて、所要時間を記録して、間違った箇所を復習して、という流れを繰り返すうちに、傾向と弱点が掴めてきたことと思います。
私の場合、検定と回帰分析と実験計画法が得意分野、サンプリングと抜取検査が苦手分野であり、やはり何度やっても正答率に傾向が表れていました。
先にも説明した通り、苦手分野は避けては通れないので、むしろ重点的に勉強するしかありません。
少なくとも過去問でやったものと同じ計算式を使うものは、次に登場したときに間違えないようにしておきましょう。
記述対策はマニュアル一切なし
1級の場合、記述試験も設けられております。
残り2カ月なので、そろそろ対策を始めましょう。
といっても、決まった対策マニュアルがあるわけでもないですし、参考書や通信講座すらありません。
記述対策にどれだけ時間を費やすか、本当に人それぞれです。
ただ、本気で1級を目指す場合、最低50%以上の得点が必要なので、ぶっつけ本番では確実に打ちのめされます。
まずは、過去問を3冊分ほど揃えて、出題傾向とポイントとなるキーワード、自分の得意分野を見つけ出すようにしましょう。
残り1カ月 ~試験スタイルにチューニング~
【2級対策】
残り1カ月、過去問も6回分すべてを解き終わり、2周目に突入です。
初めて過去問を解いてからしばらく時間が空いていたので、2周目もほぼ初見のような感じで取り組めました。
ここで、あらためて数カ月前からの大きな成長を感じ取ることができました。
過去問の正答率は90%程度、時間も75分程度で解くことができ、完成度としてはほぼ納得のいくものでした。
【1級対策】
ほぼ全力を1級対策に投じます。
2級と並行して勉強を継続してきたおかげで、まだ過去問を納得のいく完成度で解けないものの、間違えた箇所は類似の問題で取りこぼすことはなくなり、一気に完成度が高くなります。
もっとも効果的だったのは、過去問を3冊(12回分)そろえたことでした。
1級の場合、1冊で4回分しか掲載されておらず、これだけでは傾向を掴むどころか、実践不足、さらには周回して問題を覚えてしまい、まったく応用が利きません。
昔の過去問は書店には置いていないことがほとんどなので、オンライン書店で購入しました。
この頃、1週間で3回分をこなして、1カ月で12回分を一気に解きました。
おかげで、正答率50%未満だったのが、たった一カ月で安定して70%近くを出せるようになっていました。
ただ、時間に関しては、まだまだ余裕を持って終わらせられる実力はなく、マークシートだけで90分をフルに使うのが精いっぱいでした。
本番想定で解く順番を決めておこう
皆さん、試験問題を大問の1つ目から順番に解いていませんか?
もちろん、このやり方も正解の一つです。
ただ、私が実践したやり方は、少々勇気がいるように感じられるかもしれませんが、「記述」「実践編」「手法編」の順に解くことです。
簡単に言うと所要時間あたりの得点率が高い順に手を付けるということです。
スタイルは人それぞれですが、あらかじめ本番想定で解く順番を決めておくことは必要です。
過去問を何回分も解きながら試行錯誤すれば良いと思います。
練習のうちは何度失敗しても良いので、試験直前ではなく早い段階で自分にあったスタイルを決めておくことで、試験当日も落ち着いて対応することができます。
記述ストーリーの「ひな型」を用意しよう
記述対策として、ストーリー展開の「ひな型」を用意しておきましょう。
いきなり、試験本番で問題を見て、その場で理論構築しようとすると、とても時間が足りず、支離滅裂な論理展開になってしまいます。
時間のあるうちに、しっかりと自分なりのエピソードや強みに結び付けられるフォーマットを用意しておくことで、初見の問題でも柔軟に対応しやすくなります。
残り2週間 ~試験対策の最終章~
いよいよ大詰めです。
最後まで気を引き締めて突っ走りました。
【2級対策】
自分なりには合格を確信できるレベルに到達。
【1級対策】
仕上げとして、過去問の2周目に突入しました。
1週目と比べてさらに完成度は上がり、正答率は80%程度。
合格を確信できるレベルとは言えませんでしたが、1級を受検するだけの資格は持ち合わせたという感じでしょうか。
時間に関しても、マークシートを70~80分程度でこなすことができ、記述との時間配分も概ね狙い通りといったところに近づきつつありました。
なお、最後に注力したのは記述対策でした。
私の場合、実験計画法、多変量解析、管理図に重点を置き、20例ほどのエピソードと作文例を事前に準備しておきました。
20例!?というとレパートリーが多くて驚くように思うかもしれませんが、先ほど説明した「ひな型」があれば、マイナーチェンジで色んな派生形の文例が作れます。
準備万端!あとはひたすら周回のみ
受検を決意したときに立てた計画もいよいよ最終章です。
途中途中で軌道修正しながら概ね計画通りに進めてこられたのであれば、2週間前には準備万端に近い状態になっていることと思います。
最後まで焦らずに、いままでやってきたことの総復習をやりましょう。
過去問を最後まで抜かりなく周回する、自分のノートを総ざらいするなど、意外な弱点が潜んでいないか丁寧に確認しましょう。
「捨てる」勇気を持っておく
QC検定の合格圏内となる目安は得点率70%です。
全部正解する必要がないことを肝に銘じておいてください。
それぞれの大問の中で最後の方の設問は、ひとつの問を回答するためだけに結構な計算が必要になる場合があります。
これは費やす時間に対するメリットが小さいので、最悪の場合、「ここまで出来たらあとは捨てる」というボーダーラインを決めておきましょう。
試験本番でいきなり決断するのは難しいので、あらかじめ過去問を解きながら「捨てる」練習をしておくと良いです。
受検当日
試験本番。泣いても笑っても、いままでの努力の成果がこの一日ですべて決まります。
【2級試験】
実践編は目標とする時間配分+5分程度で解き終わりました。
その一方、手法編は回帰分析で途中計算ミスが生じ、かなり焦ることに・・。
全体として、日ごろの練習では60分ちょっとで解き終わっていたのが、75分ほどかかり、大幅に時間を費やしてしまいました。
やはり試験本番では何が起きるか分からないので、日ごろの練習では15~20分程度は余裕を持って解けるようにしておきたいところですね。
あとは、残り15分間でいったん捨てた問題を解き直し、気になった問題の検算、マークミスの確認を行い、無事に終了となりました。
自宅での勉強では結構自信があったので、正直なところ油断していました。
【1級試験】
気を引き締め直し、同日午後から1級の試験に突入です。
記述は何とか自分の「ひな型」とエピソードに当てはめ、40分ほどで完了(計画通り)。
実践編は30分ほどで完了(これも計画通り)。
手法編はほとんど記憶に残っていません。残り50分間は、ひたすら電卓を叩きながら駆け抜けました。
途中、実験計画法の分散分析表で計算ミスが生じて、やはり焦りましたが、記述と実践編を先に終わらせた安心感から、パニックにならずに復帰することができました。
最後、およそ10分を残して、全ての問題を完了。
あとは、捨てた問題をいくつか拾いなおして、検算、マークミスの確認を行い、120分間で全力を出し尽くしました。
フルパワーで戦い切った反動のせいか、試験終了時はスッキリというより、心拍数が試験中ずっと上がったままの状態だったので、クールダウンしながら帰路につきました。
試験後のスケジュール
受検3日後
Webで基準解答が掲示されます。
自己採点の結果は以下の通り。
- 2級:89/100(正答率89%)
- 1級:79/99(正答率80%)
合格圏内の目安70%以上を無事にクリアできました。
あとは、記述の採点結果しだい。
受検1.5~2カ月後
Webで合格発表があります。
結果はいかに・・・
「2級、1級とも合格」でした!
後日、無事に合格証も届きました。
まとめ
長いようで短かった道のり、6カ月間あっという間に突っ走った気がします。
とにかく、毎日の仕事の合間に勉強を継続するためには、やるべきことの明確化とモチベーションの維持が欠かせません。
そのためには、小ステップでの具体的な計画策定と、自分のタイプにあった適切な教材が大きな助けとなります。
最初の蹴り出しさえ上手くできれば、あとは目標に向けて突き進むだけなので、ぜひ入念な下準備をしてから挑むようにしましょう。
それでは、皆さんのご健闘をお祈りしております。
コメント