QC検定(品質管理検定)3級の受検をお考えの皆さま必見です。
- QC検定3級の試験問題の構成は?
- 試験の時間配分はどうすればいいの?
- 試験本番でペース配分が乱れる要因は?
このような疑問や悩みをお持ちではありませんか。
QC検定に限らず、試験ってどのくらいの時間配分で問題を解き進めれば良いのか、不安に思う人は少なくないと思います。
また、誰しも一度は経験したことがあると思いますが、いつもの勉強の時と試験本番とで何か環境が違って、普段通りのパフォーマンスを出せなかった・・なんてことも。
この記事では、私がQC検定を受検したときの経験をもとに、QC3級の時間配分の目安として一例を紹介します。
また、私なりに感じた試験本番の環境の特徴から、普段の勉強でのイメトレに参考になりそうなものをピックアップしましたので、合わせてご覧いただければと思います。
試験問題の構成
QC検定の出題分野は、まず大きく分けて手法編と実践編の2つに分類されます。
手法編では、主にQC7つ道具や基本統計量、相関分析など、統計的品質管理の代表的な手法を用いた計算や定義に関する知識を問われる問題が出題されます。
また、実践編ではQC的な考え方や品質の概念、QCストーリーといった用語の知識や、文脈から適切なワードを選ぶ文章の穴埋め問題が出題されます。
手法編と実践編でおおよそ50問ずつ、合わせて100問程度の問題構成となっています。
大問1つあたり4~8問程度の割り振りで、16~20個程度の大問で構成されます。
ここまでは、受検対象の級によらず共通の内容です。
3級の出題範囲としては、手法編ではQC7つ道具、基本統計量、相関分析が主なところで、中でもQC7つ道具は大問4つ以上で登場することが多く、3級の主役と言えます。
詳しくは以下の記事に記載していますので、合わせてご覧ください。
実践編では方針管理や日常管理といった管理手法、品質の概念、QC的な考え方などに関する説明の穴埋め問題が多いです。
さらにはQCストーリーや品質保証に関する内容も登場しますが、どの分野に偏りがあるというわけではなく、これらの出題範囲が万遍なく出てくるような印象です。
これらの傾向は、聞いているだけでは感覚が掴みにくいですが、ご自身で複数回の過去問を解けば、何となく似たような問題が繰り返し登場することを体感できます。
試験対策で過去問はいずれ必要になると思いますので、まだ入手されていない方は、早いうちから準備して傾向分析に活用することをおススメします。
時間配分の目安
さて、試験問題の構成がイメージできたところで、それぞれの大問をどのようなペース配分で解き進めれば良いのか、一例を紹介します。
人それぞれ得意・不得意の分野がありますので、あくまで目安の一つとしてご覧ください。
私の場合、以下のような配分で解くことを心がけて、普段の勉強での過去問の演習などに取り入れていました。
試験時間は90分、ずばりシンプルに1/3ずつの配分です。
見直し時間が長すぎるんじゃないの?と思いますが、試験本番の緊張感やマークミスのチェックを考慮すると、このくらいは普段から出せる実力をつけておきたいです。
手法編は正直なところ、結構きついノルマです。
平均すると1個の大問を3~4分のペースで解く計算になります。
これを実現するには、途中で悩んで立ち止まる暇はありません。
ただ、1個あたり5分を費やすと手法編の大問9個として約45分になり、すでに半分を消費してしまいます。
このわずかな違いと油断が問題を解き進めるにつれてシワ寄せになって、途中で計算を間違えてパニックという事態に陥りかねません。
必ず大問1個を3分で終える必要はなく、得意不得意も込みで考慮して、あくまで平均時間で30分を目指すつもりで計画してみましょう。
解答に要する時間を見積りやすいのは実践編の問題です。
用語を選ぶ問題や、文脈から適切と判断されるワードを選ぶ問題では、時間をかけて悩んだところで結果があまり変わらないことが多いからです。
繰り返し文章を読み込めば、多少理解が深まることは期待できますが、用語を知らないものはいくら捻り出そうとしてもどうしようもありません。
そのため、分からないところでいつまでも止まっているのではなく、次々と進めてしまって、最後に見直しの時間を残して、取りこぼしを拾い直すようにしましょう。
合格ラインの目安は、手法編・実践編でおおむね7割程度と言われていますので、逆に言うと完璧を求める必要は全くありません。
一方、手法編では電卓を使って計算する問題も多く、補助表を作るのに時間を要したり、途中で間違えて計算をやり直したり、時間を見積もりにくいところがあります。
そして、試験本番で想定より時間が経っていることに気づくと、焦りにつながって一層と集中力が落ちる要因になってしまいます。
あらかじめペース配分の目安を決めておき、苦手分野や想定以上に時間を費やす問題があれば後回しにするなど、決断する勇気を持っておきましょう。
私の場合、上記の配分の目安に対して、10分以上ロスする場合には諦めて次に進むことにしました。
なお、1級・2級の場合は、個人的には実践編から先に解くことをおススメしています。
これは前述の通り、ペース配分を見積りやすいものから処理する目的で、特に1級・2級の場合には手法編の計算がかなり複雑なので、時間を大量消費することになりかねません。
ただ、3級に関しては、手法編の問題でも図や用語を選ぶものも多く、計算自体もそれほど複雑でないので、手法編から順番に解く方式でもあまり変わりないと感じています。
試験会場と自宅との環境の違い
時間配分も決まったところで準備万端と言いたいですが、いざ試験本番に臨むと思った通りのパフォーマンスが出ないことも多々あると思います。
もちろん、試験会場の独特の緊張感や、いままで見たことのない問題が登場するなど、致し方ない点もあるので、普段以上の結果を期待するのは難しいかもしれません。
ただ、あらかじめイメージトレーニングしておけば対処できたことであったとしたら後で悔やまれるので、要因が分かるものは少しでも潰しておきたいものです。
私個人の経験を踏まえて、あらかじめ知っているか否かで、解答のペースに意外と影響を及ぼしたポイント3つを以下に紹介します。
一度、試験を受けたことのある方であれば大体イメージは付くと思いますが、机のサイズなど試験会場によって様々ですので、想定の中に入れておくことをおススメします。
- マークシート
- 問題用紙
- 机のサイズ
マークシート
まず、自宅の環境と大きく異なるのがマークシートです。
さすがに、自宅で過去問を解く際に、マークシートを準備する方はほとんどいないのではと思いますが、実際にマークシートを塗っていくと案外時間を費やすものです。
大学入試などで馴染みのあるマークシートですが、特に社会人の方は、このような形式の試験にブランクがある場合も多く、久々にやると結構な新鮮味があります。
ひとつ一つを塗る時間や、マークミス・漏れの確認など、余裕を見ておく必要があるので、何となくの所要時間はあらかじめイメトレして考慮しておく方が良いでしょう。
問題用紙
次に考慮しておきたいのが、問題用紙です。
問題用紙はA4サイズの見開きです。
最終ページに白紙のページがある場合もありますが、自由に記載できるスペースは基本的に各問題のページの余白しかありません。
意外と余白も広めで、3級の場合は計算の複雑なものは少ないので、困ることはあまりないかもしれませんが、計算用紙などが別に配布されることはありません。
普段、過去問は余白がほとんどないので、別の計算用紙を準備することが多いと思いますが、試験本番ではスペースに限りがあることだけ認識しておいてもらえればと思います。
机のサイズ
最後に個人的に結構気になったのが、机のサイズです。
問題用紙を開いて、さらにマークシートと電卓を置くと、机の上がいっぱいになります。
私も初めて受検したときは、問題用紙とマークシートのポジショニングに戸惑いながら、あっちに置いたり、こっちに置いたり、模索していた記憶があります。
案外、こういう余計なところに気をつかうと、集中力の乱れにつながるので、できる限り外乱は抑えたいものです。
自宅ではコンパクトな過去問と広い机でスペースに困ることは少ないと思いますが、大きくて見やすい問題用紙にもデメリットがあることを頭に置いておくと良いです。
スペースに限りがあるものは仕方ないので、ある程度まとめて大問を解いてから塗るとか、問題用紙を見開きではなく折り返して半分にするなど、適宜工夫をしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
繰り返しになりますが、満点を取る必要はなく、合格基準である7割を満たすことが目的です。
そのためには、途中で時間切れになることは絶対に避けなければならず、むしろマークシートの記入ミスなどを見直す時間を残しておくことが必要です。
あらかじめ問題のボリューム感を把握し、ペース配分の目安を決めておくことで、試験当日に少しでも落ち着いて望むことができます。
ぜひ、試験勉強の合間にイメージを膨らませておいて、試験本番での時間の使い方を自分なりにプランニングしておきましょう。
なお、QC検定のおすすめ勉強方法や教材については、以下の記事で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
それでは、皆さまのご健闘をお祈りしております。
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